「米」は稲穂をかたどった象形文字
「米」は稲穂の実の部分をかたどった象形文字といわれています。
また米(実)をつける「稲=禾(いね、のぎ、か)」も稲穂をかたどった象形文字といわれています。
これらの漢字の原型となる甲骨文字(こうこつもじ=中国・殷時代の遺跡から出土した古代文字で、漢字の最古の文字)でみると、
1.「禾」は、穂を垂らした稲穂の形を表現していることがわかります。
2.「米」の横線は稲穂の茎を表現しており、上下の点3つは実を表現していることがわかります。
「米」という字を分解すると
「米」という字を分解すると、「八」「十」「八」の3つで成り立っていることがわかります。
つなげて「八十八」と読むことができ、これは[米を作るのには八十八の手間がかかる]という意味が込められているといわれています。
今でこそ、機械化が進んで負担も減っていますが、それでも30を超える手間がかかっています。
イメージしやすいのは、田んぼに苗を植える「田植え」や、実った稲を刈り取る「稲刈り」などですが、種籾(たねもみ)を水に漬けて発芽しやすくさせる「浸種(しんしゅ)」や、田んぼを耕す「耕起(こうき)」など様々な作業があります。
米寿(べいじゅ)の意味
数え年の88歳のことで、漢字で書くと「八十八」です。「米」を作る漢字を分解したら八、十、八となるため、「米寿(べいじゅ)」と呼ばれるようになりました。
米寿は、末広がりの八が2つ重なることから大変めでたい年とされ、「金色、金茶色、黄色」の色でお祝いをします。
また、米寿祝いでは「米の祝い(よねのいわい)」として、お米にまつわるものが贈られたそうですが、今でもお米を贈る習慣が残っているところもあるようです。米寿祝いでは、黄色や金色のちゃんちゃんこを用意して、お祝いをするところも多いようです。